働く妊婦さん

妊娠中の腰痛、どうしてた?“悪化しなかった”私の過ごし方

妊娠後期は体の重心が変わり、腰への負担が増えやすくなります。実際に私も妊娠28週ごろから左側の腰痛が出始め、仕事にも支障が出ました。しかし妊娠初期からトコちゃんベルトにより骨盤を支えたり、整体ジムに通い、自宅でもセルフケアを行うことで、悪化せずに妊娠中を過ごすことが出来ました!私が実際にしていたことや、助産師として普段から感じることをシェアし、腰痛に悩む働く妊婦さんの助けになればと思います!

なぜ妊娠中に腰痛が起きる?

お腹の重みと重心の変化

  • 妊娠が進むと子宮が大きくなり、重心が前方へ移動します。
  • それに伴い腰を反らせる姿勢になり腰椎に負担がかかります。いわゆる反り腰の状態。

ホルモンの影響(リラキシン)

  • 出産に備えるための変化として、妊娠中は「リラキシン」というホルモンの分泌が増えます。
  • 骨盤まわりの靱帯がゆるみ、その分骨盤を支える筋肉や靱帯に余計な負担がかかるため腰痛として現れます。

筋力・体力の変化

  • 妊娠中に普段より運動量が減少したり、体の使い方が変化することで、腰まわりの筋肉が硬くなったり、筋力が低下することも影響しています。

妊娠初期からの腰との付き合い わっさんの体験記

  • 私は運動部経験はありますが腰に関わるケガはなく、慢性的な腰痛ありませんでした。
  • 避妊時に抱える腰痛といえば、生理前〜生理初めにかけての腰痛くらいで、その際にはトコちゃんベルトで骨盤を支えることで対処していました。
  • そのため妊娠初期は目立った腰痛を感じることはほとんどありませんでした。
  • リラキシンは避妊時の排卵〜生理前にも分泌されるため、生理中のトコちゃんベルトで一定の効果は感じていました。
  • 妊娠中はより長期にわたってリラキシンの分泌があることを知っていたので、目立った腰痛がなくても、妊娠初期からトコちゃんベルトやオーミトコパンツを使用して骨盤を支える習慣をつけていました。

 

 

わっさん

トコちゃんベルトは正しい位置・サイズ・巻き方で装着しないと、骨盤を支えるどころか開かせてしまい、逆効果になることもあります!
使用する際には、かかりつけ病院・助産院の助産師に、使用方法を聞いてから使用した方が良いと思います!

後期の体の変化と左腰の痛み わっさんの体験記

  • 妊娠後期(28週頃)に入り、誰から見ても妊婦さんと分かるくらいに、お腹が大きくなってきました。
  • その頃から立ち仕事歩いた後の腰痛を感じるようになりました。
  • 特に左腰に痛みが強く、それに伴って左足全体がだる重い感じがありました。
わっさん

座ってできる仕事を選んだり(病棟勤務だとそんな仕事はほぼない🤣!)
帰っても、座ったり寝たりしていることが増えてきました(再度起き上がる時がこれまたしんどい😂!)

妊娠中の腰痛に対して実践していたケア

マタニティ整体

妊娠中の整体に対する考え方

  • https://hakusan-nanohana-bs.com/kotuban-seitai/sango-kotubankyousei/
    • テーマは産後の骨盤矯正についてですが、医師・助産師・セラピストの立場からの意見をとてもわかり易くまとめていらしたのでご紹介します。(石川県にある産前・産後整体専門院 -nanohana-さん)
    • 妊娠中・産後を通しての整体に関して、本当に必要なのか悩まれている方には有益な情報かと思います。
    • この記事でも記載されているように、病院勤務をする助産師は「整体」「矯正」という点は、アマチュアだと私自身思っています。
    • もちろん熱心に自己研鑽されてている助産師もいますし、私自身も骨盤ケアに関するセミナーには何度も行きました。
    • そのためトコちゃんベルトの使用方法を指導したり、テキストを参考にしながら骨盤体操を指導することは出来ます。
    • ただ病院勤務だと実践する機会が圧倒的に少ない。だから私は助産師だけど、整体に関しては「プロに任せる」に至りました。

妊娠中はこのテキストを参考にしながら、マイナートラブルに対する体操をしていました。

マタニティ整体の活用方法とその効果

  • 主治医に確認を取った上で、妊娠20〜40週まで通っていました。
  • 2〜3週間に1回ペースで、30〜40分程度の施術でした。
  • 正直な感想、整体だけの効果で劇的に変わったことはありません😅
  • ただ妊娠期間を通して腰痛が悪化することはなかったし、行った後の数日は腰痛が楽になったり、便通が良くなるなどの効果はあったように思います。
わっさん

まずは主治医に許可を取ることは必須。
そして妊婦を対象としていることを条件に探すも必須。

私はそれ以外は特別な探し方はしてません😂
ホットペッパーとかGoogle検索で、口コミがよさそうで通いやすい所を選んだくらいです。(参考にならなくてごめんなさい😂)

パーソナルジム

妊娠中の運動に対する考え方

普段助産師として行っている指導内容
  • 安定期に入れば運動してもよい。
  • お腹の張りがある切迫早産などの指摘がある場合は控える。
  • 無酸素運動は避けて、散歩やヨガ、水泳などの有酸素運動を、というのが一般的な指導。
私が参考にしていた考え方:マタニティトレーナー みはるさん
  • https://www.instagram.com/birthwell.miharu/
    トレーニングに関しても病院勤務の助産師はアマチュアという自覚があり、みはるさんの投稿を見ながら勉強させてもらいました。
  • 日本では少ない妊娠中・産後の運動に関する情報を、海外の論文や最新の見識をもとに情報発信をされています。
  • 主に専門職向けの発信ですが、論文コラムというのが一般の方にも分かりやすく、「妊娠中に運動したいな、した方がいいのかな」と考えている妊婦さんには気になる話題だと思います。

パーソナルジムの活用方法とその効果

  • 妊娠前からパーソナルジムを利用していました。
  • 健康運動指導士の資格を持つトレーナーが在籍しており、妊娠中もそのまま通っていいよと言ってくれたので、つわりと切迫流産で仕事を休んでいる時期以外は通っていました。
  • 月に2回ペースで、45分の運動をしていました。
  • 45分の中で半分はストレッチに費やし、半分は自重での筋トレを行っていました。
  • アップルウォッチを使って常に心拍数をみながら、120〜130程度を目標に。心拍数が超えそうになればすぐに休憩をとっていました。
わっさん

ジムも主治医の許可はとりましょう。
そしてトレーナーさんに妊娠中通ってもよいかの確認もしてください。

パーソナルの良い所は、実際に行ったトレーニングの反応(心拍数や筋肉痛など)をみながら、自宅で出来るトレーニングを詳細に提案していただけることでした!
みはるさんの記事を読んだり、妊娠中もパーソナルジムを利用してみての感想は「妊婦ってこんなに動いてもよいのか😲!」という驚きでした。
つわりと切迫流産のブランクもあったので、最初はストレッチくらいしか出来ませんでしたが、臨月を迎える時にはワイドスクワットと30分の散歩が日課になるくらい動けてました。

自宅でのストレッチやトレーニング

ジムで実施した内容を元に実践していましたが、月に2回なのでだんだん正しい動きが出来ているか不安になることもあり、その時に見返せる媒体があると助かりました。あと、いつもと違う運動をするとちょっと気分転換にも☺️

B-Flow Marikoさん

わっさん

特に18:36 あぐらのポーズが好きで、どうせ座るならヨガしとこ、という感じでリビングでもベッドでもこのポーズでいることが多かったです😆

ヨガインストラクター Emikoさん

  • https://www.instagram.com/emikoyogalife/
    • Emikoさんは、静岡県を拠点に活動する人気ヨガインストラクター
    • 特に妊娠・産後の女性向けのヨガやボディメイク指導で注目されています。
  • https://www.instagram.com/p/C3fE9SHSMnh/
    • YouTubeもされているようですが、Instagramのショート動画でさらっとやれるヨガや筋トレを紹介してくれているので、時間が取れない時にしていました。
    • マリコさんに比べるとちょっと難しいポーズや筋トレ要素が強めですが、「にんぷトレーニング」と題して妊婦でも出来る筋トレを紹介してくれるのがありがたかった😳

助産師が思う妊婦の腰痛対策 3つのポイント

一気に治すのではなく、日々のストレッチやケアが効果的

  • トコちゃんベルト、整体、ジムのそれぞれの対策がどれだけ効果があったか証明することは難しいです。
  • ただ今回の妊娠期間では、妊娠後期におそらく起こり得る腰痛に対して、妊娠初期から様々な対策を始めることが出来ていました。
  • そのおかげか、生活が困難になるほどの腰痛には至らず一時的に痛くなっても次の日にはリセットできる習慣が出来ていました。

整体もジムも、「できる範囲で続ける」

  • 私は助産師で、妊娠中に起こり得るマイナートラブルやその対処などを知っています。
    普段から、患者さんにも指導しています。
  • だからこそ「これはもっと詳しいプロがいるぞ」という切り替えが上手に出来たのかもしれません。
  • もちろん自分で勉強してより詳しくなるという手もあります。
    しかし当時の私は、仕事もプライベートも、変化する自分の体もすべてが忙しく感じて、そんな余裕はありませんでした。
  • プロのサービスを利用するということはお金と時間を要するしどのプロが合うのか選ぶ労力も必要なので、万人に勧められることではありません。
  • そのため、以下のことを考えた後にサービスを選択すると、自分の選択に対する満足度が上がり継続にもつながるかと思います。

プロのサービスを選択する前に考えること

  • まずは自分で出来ることは何か(勉強する、実践する、その時間はある?難易度は?)
  • では自分で出来ないことは何か、それを代行するサービスがあるか
  • そのサービスに対して毎月どの程度までお金をかけられるか
  • どのような効果を期待して、いつまで続けるか

「腰が痛い=休む」だけではなく“自分から整える”意識を

  • 妊娠中の腰痛は、誰にでも起こりうるマイナートラブルです。
  • 「腰が痛い=休み」と思い込んでしまうと、かえって回復しづらくなることも…
  • ご紹介したように腰痛に対するケアは、様々ありますし、今は情報も豊富です。
  • 妊娠中の体は、自分で守るしかありません。小さな努力が、出産や産後の体に大きな差を生みます
  • これは妊娠中の腰痛に限らず思うことですが、「もっと自分の体に関心と責任を持ってほしい
わっさん

私も偉そうに言えるほど勉強熱心ではないし、セルフケアが出来ていない部分なんていくらでも思い当たりますが…😓(笑)

  • ただ普段現場で感じるのは、妊娠中のマイナートラブルや出産に対して、まるで他人事のようなスタンスの人に出会うことがあるんですね。
  • 「病院がなんとかしてくれるんでしょ?」というような雰囲気に、「あなた自身の体に起きているトラブルですよね😭?あなた自身のお産ですよね😭?」とツッコミを入れたくなる日もあります。
  • もちろん、妊娠も出産も予想できないことはあります。どれだけケアしてもコントロールできない結果があることも事実です。
  • だからこそ、できる範囲でご自身の体に目を向けて、ケアして、整えていく意識が大切だと思っております。

まとめ 妊娠中の腰痛と上手に付き合うために

妊娠中の腰痛は、多くの妊婦さんが経験するマイナートラブルです。

私自身の経験と助産師としての視点からも明らかなように、腰痛の原因は妊娠初期から後期にかけて少しずつ変化し、それに応じた対策が求められます。

  • 妊娠初期から骨盤周囲の靭帯のゆるみに対して、早い段階からトコちゃんベルトの活用姿勢への意識が有効です。
  • お腹の大きさや体重増加に伴い、筋力低下や体のバランスの崩れが痛みを悪化させる要因になります。
  • 実際に、整体でのケアやパーソナルジム自宅でのストレッチの実践により、腰痛の軽減便通改善などといった効果がありました。

また、整体や運動の効果はその日のうちに感じられることもあり、こまめなセルフケアや時にはプロの手を借りることも必要かもしれません。
自分の体調や妊娠経過に合わせてケアを自ら選択することで、心身の快適さにつながります。無理せず、自分のペースで、心地よいマタニティライフを送れるよう応援しています😊