出産後、「授乳ブラを着けると肌がかゆい」「乳首と生地が当たって痛い、チクチクする」
そんな悩みを感じていませんか?
授乳期の女性はホルモンバランスの変化によって肌が敏感になり、少しの刺激でも肌荒れや痒みが出やすい時期です。さらに授乳ブラは、赤ちゃんの口まわりにも触れるアイテム。
素材選びを間違えると、ママと赤ちゃんのどちらにも負担をかけてしまうことがあります。
そこで本記事では、助産師として産科病棟で約10年、多くのママと関わり、今も現役で勤務している筆者が、「肌にやさしい授乳ブラ」を徹底解説します。
記事の中では、妊娠・授乳期の肌変化の理由から、素材別の特徴、肌にやさしいオススメの授乳ブラ4選までをわかりやすく紹介。
この記事を読むことで、以下のメリットが得られます。
- 肌荒れや痒みを防ぐ素材の選び方がわかる
- ママと赤ちゃんの肌に合った授乳ブラが選べる
- 授乳中のストレスを減らせる
最終的に、「迷ったらまずこれを選んでほしい」とオススメできる1枚も紹介しています。
授乳期を少しでも快適に過ごしたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
なぜ素材選びが大事なのか

授乳ブラの素材選びは、肌トラブルを防ぐだけでなく、授乳中の快適さにも直結します。
さらに赤ちゃんの肌にも直接触れるため、「ママと赤ちゃん、どちらにも安心な素材」を選ぶことが大切です。
妊娠・授乳期はホルモン変化で肌が敏感
妊娠中・産後に肌が敏感になるのは、主に女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の急激な変動によって、肌のバリア機能やターンオーバー(新陳代謝)が乱れるためです。
妊娠中の変化
妊娠が成立すると、エストロゲンとプロゲステロンが増加し、妊娠を維持するため体を守る仕組みが働きます。
- エストロゲンは、コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドの生成を促して肌のハリと潤いを保つ働きがあります。
- プロゲステロンは、皮脂の分泌を増やす作用をもつため、ニキビやテカリの原因になりやすくなります。
こうして妊娠中は一時的に「肌の調子がよい」と感じる人もいる一方で、
皮脂増加や栄養不足などにより敏感肌に傾く場合もあります。
出産後の変化
出産を境に、妊娠中に増加していたエストロゲンとプロゲステロンが急激に減少します。
- 特にエストロゲンの低下は、肌の潤い保持成分(コラーゲン・セラミドなど)の生成を減らし、角層の水分量が低下することでバリア機能が弱まります。
- また、母乳生産を促す「プロラクチン」が活発になることで、体の水分が母乳に優先的に使われ、肌の保湿力はさらに低下します。
赤ちゃんの肌にも触れる
赤ちゃんの皮膚の特徴
新生児の皮膚は成人の半分ほどの厚さ(約1.2mm)しかなく、角質層も未発達です。
そのため、外部刺激から守るバリア機能が弱く、乾燥や摩擦で傷つきやすい状態です。
生後すぐの赤ちゃんは皮脂分泌が一時的に多く、湿疹や脂漏性皮膚炎が起こりやすいですが、1~2か月以降は皮脂が減って乾燥が進みます。
服の素材が赤ちゃんの肌に与える影響
ポリエステル・アクリル・ナイロンといった化学繊維は吸湿性や通気性が低く、汗や皮脂の蒸発を妨げるため、蒸れやかぶれの原因になります。
また、繊維の加工過程で使われる防しわ剤や染料、防縮剤に含まれるホルムアルデヒドなどの化学物質は、乳幼児ではアレルギー反応や皮膚炎を起こしやすいため、法律で厳しく含有量が制限されています(16ppm以下)。
化学繊維が全て悪いわけではありませんが、授乳期は赤ちゃんが直接触れる機会が多いため、できるだけ天然素材の授乳ブラを選ぶのが安心です。
素材別の特徴

授乳ブラに使われる素材は、綿・オーガニックコットン・ナイロンなど様々。
それぞれに特徴があり、着用する季節や時間帯、肌質を意識して選ぶと安心です。
助産師の立場からも、肌トラブルを防ぎ、ストレスなく授乳できる素材選びをオススメしています。
授乳ブラに使用される素材の種類
| 素材 | 授乳ブラでの役割 | 他の用途 | 印象/手触り |
|---|---|---|---|
| 綿 | 肌触り・吸湿性 | Tシャツ、パジャマ | 柔らかく通気性が良い、日常着の基本素材 |
| ナイロン | 丈夫さ・形崩れ防止 | スポーツウェア、ストッキング | 軽く丈夫、シャカシャカした手触りもあり |
| ポリウレタン | 伸縮性・フィット感 | 水着、スポーツウェア | ゴムのように伸びる、体にフィットする感触 |
| ポリエステル | 乾きやすさ・耐久性 | ジャケット、アウトドアウェア | しわになりにくく丈夫、光沢感があり形崩れしにくい |
| レーヨン | 柔らかさ・滑らかさ | ブラウス、ワンピース、裏地 | 絹のような光沢、柔らかく落ち感がある |
| キュプラ | 高級感・肌触り | 高級裏地、ブラウス、スカーフ | シルクのように滑らか、吸湿性・通気性も良い |
| スパンデックス | 伸縮性・フィット感 | 水着、ヨガウェア、スポーツタイツ | 非常に伸びる、体に沿うフィット感 |
複数素材の混紡であることが多いので、それぞれの特徴に応じて、
- 敏感肌や乾燥が気になる人は「綿・オーガニックコットン」
- 蒸れやすい夏場は「綿×ポリエステル混」
- 動きやすさ重視なら「スパンデックス入り」
というような選び方ができます。
肌にやさしい授乳ブラ オススメ4選

ここでは肌が敏感な人のために、綿・オーガニックコットン使用の授乳ブラを紹介!
39商品の中から、①綿・オーガニックコットン使用、②口コミで「肌に優しい」と評価、③信頼できる国内ブランドの3つの基準で選びました。
日本製 コットン100% 抗菌加工クレンゼ 授乳ブラジャー
肌ざわりも安心感も。日本製コットン×抗菌加工で清潔な着け心地
| ブランド | スウィートマミー |
|---|---|
| 特徴 | ・コットン100%素材表面にE-tak(抗菌・ウイルス成分)を固定化。 それによりコットン繊維の99%のウイルスを減少、特定の細菌の増殖を抑制。 また家庭洗濯50回後でも効果の持続が確認されています。 ・伝説のブラと同じリフトアップパターンを採用し、ノンワイヤーなのにホールド力◯ 極太ストラップで肩の負担軽減 幅広アンダーでしっかり支えて胸の下垂を防ぐ 産前産後のサイズ変化に応じて4段階ホックで調整可能 |
素材感に対する良い口コミ
素材感以外の気になる口コミ
伸びのある素材に比べるとフィット感はゆったりめですが、その分、肌あたりがやさしく、汗をかいてもベタつきにくいのが魅力です。口コミでも「ガイド通りでちょうど良かった」との声が多く見られ、今のバストサイズをきちんと測ってから選ぶのが◎。
E-tak抗菌効果は「臭いが気にならない」「清潔に使える」という口コミがあり、普段の着用シーンでは実感はしづらいものの、母乳漏れ対策として安心材料となるでしょう。
オーガニックコットン、綿100%授乳ハーフトップ
ふんわり柔らか、締めつけない。マタニティ期から使えるナチュラル設計
| ブランド | 犬印本舗 |
|---|---|
| 特徴 | ・糸や生地の縫い目が直接肌に当たらないように、裏側の縫い目はフラット仕様。 ・筒状に編んでいく丸編み製法で、締め付け跡が残りにくい設計。 ・フロントオープンで打ち込み式のスナップボタンで、授乳時にさっと外しやすい。 ・カップ裏地は、赤ちゃんの肌着にも使用されるフライス生地を使用。 ・アンダー部分はゴムを使わず、つわり時や寝る時に胸元を圧迫しにくい仕様。 ・肩紐に太さあり、肩に食い込みにくく、やさしいつけ心地。 |
素材感に対する良い口コミ
素材感以外の気になる口コミ
ホールド力があるタイプではありませんが、締めつけが少なく肌への刺激を感じにくい点が魅力。つわり時や就寝時など「優しく包まれる着け心地を重視したいとき」にオススメ。
パットのズレや洗濯表示の剥がれがあるといった口コミもあり。洗濯ネットの使用や裏返しで洗うことで、長持ちするかもしれません。
母乳を吸収するコットン授乳ブラ
吸水パッド付きで授乳も快適。機能性と肌ざわりのバランスが◎
| ブランド | ピジョン |
|---|---|
| 特徴 | ・肌に当たる部分は、綿100%なのでデリケートな産後のお肌でも安心。 ・幅広の肩紐、ゴム不使用の幅広アンダーで、大きくなったバストを支え、締めつけません。 ・乳腺を圧迫しないノンワイヤー ・パットが3層構造で母乳を吸収(10〜15ml)。 ※母乳の量によって、母乳パッドと併用してください。 ※初めてのご使用の際は一度洗濯してからご使用ください ※洗濯を繰り返すことで徐々に吸水量は低下していきます |
素材感に対する良い口コミ
素材感以外の気になる口コミ
吸収力が高い分、洗濯後は少し乾きにくいという声があります。
公式でも「吸水シート部分は裏返して干す」と案内されており、風通しの良い場所で干す、サーキュレーターの併用がおすすめです。
冬場など乾きにくい時期は、洗い替え用に数枚ローテーションしておくと安心です。
オーガニックモーハウスブラ
敏感肌に寄り添う究極のやさしさ。無農薬オーガニックコットンの心地よさ
| ブランド | モーハウス |
|---|---|
| 特徴 | ・日本助産師会が日本で唯一推奨する授乳ブラ! ・3年間農薬や化学肥料を一切使用していない土壌で完全有機栽培された綿花を使用。 ・縫い目やタグを外側に出すことで、より優しい肌当たりに。 ・ノンワイヤー・ゴム不使用で締め付けのない着心地 ・生地の色調や明度も一定ではないが、オーガニックならではのナチュラルな風合いが楽しめる。 |
素材感に対する良い口コミ
素材感以外の気になる口コミ
生地がしっかりしている分、最初は少し硬く感じることがありますが、使うほど肌になじみます。伸びにくい生地のため、アンダーがずれやすいといった口コミもあり、サイズ選びはアンダーやトップをきっちりと測った方が安心です。
商品到着後に試着も可能ですが、必ず薄手のシャツの上から行う必要があります。(※直接肌に着けると返品不可)
比較表

ここまで紹介した4つの授乳ブラを、特徴の違いが一目でわかるようにまとめました。
「どれにしようかな?」と迷ったときの参考にしてください。
※※掲載している価格は、記事執筆時点の公式サイトでの情報です。
最新の価格や在庫状況はリンク先でご確認ください。
| 商品名 | 日本製 コットン100% 抗菌加工クレンゼ 授乳ブラジャー | オーガニックコットン、綿100%授乳ハーフトップ | 母乳を吸収するコットン授乳ブラ | オーガニックモーハウスブラ |
| ブランド | スウィートマミー | 犬印本舗 | ピジョン | モーハウス |
| 価格(税込み) | 1,990 | 1,980 | 3,278 | 5,390 |
| サイズ展開 | M、GM、L、GL LL、3L 6サイズ展開 | M、L 2サイズ展開 | M、L 2サイズ展開 | M、L 2サイズ展開 |
| デザイン展開 | ブラック、ピンク サックス、レモン | ブルー、グレー、ブラック | ブラック | ナチュラル |
| 洗濯方法 | 手洗い推奨 軽く絞ってに日陰つり干し | 洗濯ネット使用 40℃上限の弱い洗濯処理 洗濯機脱水後に日陰つり干し | 洗濯ネット使用 水温30度以下で洗濯 吸水シート部分は乾きにくいため裏返して干す | 30 ℃上限の弱い洗濯処理 日陰つり干し |
| 素材 | コットン100% | オーガニックコットン100% | 綿95%、ポリウレタン5% | オーガニックコットン92%、ポリウレタン8% |
| パット | モールドカップ 取り外し可 | モールドカップ 取り外し可 | モールドカップ 取り外し可 | ソフトカップ 取り外し可 |
| 楽ちん | ◯ | ◎ | ◯ | ◎ |
| ホールド力 | ◯ | △ | △ | ◯ |
現役助産師が一押し!迷ったらコレ

オーガニックモーハウスブラ
オススメ① 素材の良さ、肌触りに対する圧倒的な満足度
- 他の授乳ブラも綿やオーガニックコットンを使用していますが、特にモーハウスの授乳ブラは縫い目やタグが肌に当たらない設計で、圧倒的な支持を受けています。
- 「普通の授乳ブラだと肌荒れしてしまったけど、これなら大丈夫」という口コミ多数!
- 厚みのあるオーガニックコットンですが、着心地は柔らかかったです!
- 産前から産後まで長く使える素材感で、毎日の授乳でも安心です。
オススメ② 伸びの良い生地でクロスオープンでの授乳がしやすい
- クロスオープンは授乳時にサッと下げるだけで手軽に授乳できる便利さがありますが、生地やパットの硬さによっては思うように下げられない商品もあります。
- モーハウスのオーガニックブラは生地の伸びがよく、パットも柔らかです。
- 頻回授乳でも生地がよれにくく、毎回ストレスなく授乳できます!
オススメ③ 別売の母乳パットと合わせて使えば、更に肌にやさしい
- 授乳ブラ本体だけでも肌触りは抜群ですが、頻回授乳や乳頭トラブルがある場合、別売のオーガニックコットン母乳パットとの併用がオススメ★
- 5層構造で母乳の量が多くても吸収力抜群!
- 授乳ブラ本体と同じオーガニック素材で、乳頭や乳輪への刺激を最小限に。
- 使い捨てパットによる擦れや、粘着テープが肌に当たる、いつのまにか外れてしまう、などのストレスともオサラバです。
私自身、産後の肌が敏感な時期にいくつもの授乳ブラを試しました。
モーハウスの着け心地は群を抜いてやさしいと感じました。
「どれを選べばいいか迷う」という方こそ、まずはこの1枚から始めてみてください!
まとめ
授乳ブラは、毎日長時間つけるからこそ「肌にやさしい素材選び」が何より大切です。
妊娠・授乳期の敏感な肌には、刺激の少ない綿やオーガニックコットン素材が安心。
赤ちゃんの肌にも触れることを考えると、天然素材のやさしさは、ママと赤ちゃんの両方を守る選択です。
今回紹介した肌にやさしい授乳ブラ オススメ4選は、いずれも素材や着心地へのこだわりが強く、口コミでも高評価でした。
特に「モーハウス オーガニックモーハウスブラ」は、助産師の私が実際に使用しても納得の着け心地でした!
毎日の授乳がもっと心地よく、笑顔で過ごせるようになりますように★


綿100%のため、伸縮性は感じません。